泊発電所における防潮堤の設置に向けた現地測量・調査の実施について |
2012年4月25日
泊発電所では、福島第一原子力発電所で発生した事故を受け、炉心や使用済燃料の損傷を防止することを目的に、電源と冷却水の確保に重点を置いた緊急安全対策を実施いたしました。また、更なる安全性向上対策のため、中長期的な対策を今後、計画的に実施してまいります。
(平成23年4月22日お知らせ済み、5月2日補正、一部5月16日お知らせ済み)
万一、炉心や使用済燃料の損傷など(シビアアクシデント)が発生した場合でも迅速に対応することができるように対策をとりまとめました。
炉心および使用済燃料を冷却するための発電所内水源の信頼性向上の中長期対策として、新規貯水設備を設置します。また、浸水高さ海抜15mの津波が襲来しても敷地への浸水を防止する防潮堤を設置します。
中長期対策として、代替海水取水ポンプ(送水車)を平成24年9月に、移動発電機車を平成24年6月に配備します。また、原子炉格納容器内の気体を大気に放出する原子炉格納容器フィルタ付ベント設備の設置に向けた技術的な検討を行っていきます。更に、平成24年4月より、泊発電所内の関係部署に人員を追加配置し、工事の実施に万全を期していきます。
中長期対策として進めていた、海水ポンプ電動機予備機の確保は、納期を短縮し平成24年4月に前倒しして配備します。また、発電所内水源の信頼性向上対策である、発電所後背地高台への新規貯水設備は平成26年度を目途に設置します。
当社は、泊発電所敷地内に福島第一原子力発電所に襲来した津波と同等の浸水高さ海抜15mの津波が襲来しても、炉心および使用済燃料を冷却し健全性を維持できるよう、電源や冷却水の確保などの「緊急安全対策」を実施済みです。
この「緊急安全対策」により、原子炉の安全を確保するための重要な機能である「止める・冷やす・閉じ込める」機能を確保できますが、更なる安全性・信頼性向上を図るための「中長期対策」および安全確保に万全を期すため「防潮堤の設置」を計画的に進めています。
このうち「防潮堤の設置」について、本日、防潮堤の占有範囲と建物・構築物との位置関係等を確認するための現地測量・調査を開始しました。
今後、この現地測量・調査によって得られた情報を基に詳細な設計および工事計画を取りまとめ、平成26年度の防潮堤の完成に向け、平成24年8月から本格工事を開始する予定です。
【添付資料】
防潮堤の設置イメージと測量実施状況 [PDF:176KB]