泊発電所の耐震安全性評価における追加の地質調査の実施について |
2012年6月5日
「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針(以下、耐震設計審査指針)」の改訂に伴い、当社は経済産業省原子力安全・保安院の指示に基づき、耐震設計審査指針に照らした泊発電所の耐震安全性の評価を計画的に実施しました。
2008年3月31日に中間的な取りまとめとして、地質調査結果、基準地震動SSの策定結果および泊発電所1号機の主要施設の評価結果について経済産業省原子力安全・保安院および北海道に報告しました。また2008年10月7日に3号機、2009年3月30日に1・2号機の耐震安全性評価結果を原子力安全・保安院および北海道に報告しました。
(2008年3月31日、2008年10月7日、2009年3月30日 お知らせ済)
当社は、これまでの当社の評価は適切であると考えていますが、積丹半島西岸部の泊村付近から神恵内村付近までの、約12万5千年前の海成段丘面等に関する当社の評価の客観性をより高めることを目的に、更なるデータの拡充を図るため、追加の地質調査を実施することといたしました。
積丹半島西岸部の泊村付近から神恵内村付近までの約12万5千年前の海成段丘に関する当社の評価の客観性をより高めることを目的に、更なるデータの拡充を図るため、2010年2月末より地形調査、地表地質踏査、ピット調査、ボーリング調査を実施し、泊村付近から神恵内村付近までの約12万5千年前の海成段丘の分布標高に不連続や隆起傾向は認められないことを確認しました。
2010年7月17日から18日にかけて原子力安全・保安院が実施した現地調査では、当社の評価について、おおむね理解をいただいていると考えていますが、約12万5千年前の海成段丘に関するデータを補足、整理すること等の委員からのご意見および原子力安全・保安院からの指示を踏まえ、補足的な調査(地表地質踏査、ボーリング調査等)や資料の整理を行います。
当社は、泊発電所の耐震安全性評価では、これまで泊発電所敷地周辺の陸域において地形調査および地表地質踏査等を、海域において海上音波探査を実施しています。
積丹半島西岸部については、当社の評価の客観性をより高めることを目的に、2010年2月および2010年10月から追加の地質調査を実施しました。その結果については、2011年2月の国の委員会において、泊村付近から神恵内村付近までの約12万5千年前の海成段丘の分布標高に不連続や隆起傾向は認められない旨、説明を行っています。
当社は、これまで敷地前面海域等において海上音波探査等を実施し、十分な地質データを取得しており、当社の調査結果、他機関の調査結果等から、海域の地質・地質構造については適切に評価していると考えております。
一方で4月23日の意見聴取会※で紹介された、積丹半島西側の海域に関連し、念のため海上音波探査も実施すべきではないかとの委員からのご意見等も踏まえ、積丹半島沿岸部の海域を主体に、更なるデータの拡充を図るため、念のため追加の地質調査(海上音波探査)を以下のとおり、実施することといたしました。
当社は、この調査結果等については、今後、必要に応じて国の委員会等において説明することを考えています。
なお、本調査は、現在、意見聴取会で審議されている敷地前面海域の断層と黒松内低地帯の断層との連動を想定した地震動評価に関連して寿都湾近傍で実施している調査とは別な調査です。
※ 原子力安全・保安院 地震・津波に関する意見聴取会(地震動関係)
- 現地調査実施期間(予定)
2012年6月8日(金)~6月24日(日) - 調査位置
積丹半島沿岸部の海域 - 海上音波探査のイメージ
※ 海上音波探査:海中に設置した震源から音波を出して、海底下の地層の境界面から戻ってくる反射波を曳航している受信ケーブルで測定し、地質構造を確認する調査。