泊発電所の耐震安全性評価に関する現地調査結果に対する今後の対応について |
2010年9月24日
「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針(以下、耐震設計審査指針)」の改訂に伴い、当社は経済産業省原子力安全・保安院の指示に基づき、耐震設計審査指針に照らした泊発電所の耐震安全性の評価を計画的に実施しました。
2008年3月31日に中間的な取りまとめとして、地質調査結果、基準地震動Ssの策定結果および泊発電所1号機の主要施設の評価結果について経済産業省原子力安全・保安院および北海道に報告しました。また2008年10月7日に3号機、2009年3月30日に1・2号機の耐震安全性評価結果を原子力安全・保安院および北海道に報告しました。
(2008年3月31日、2008年10月7日、2009年3月30日 お知らせ済)
積丹半島西岸部の泊村付近から神恵内村付近までの約12万5千年前の海成段丘に関する当社の評価の客観性をより高めることを目的に、更なるデータの拡充を図るため、2010年2月末より地形調査、地表地質踏査、ピット調査、ボーリング調査を実施し、泊村付近から神恵内村付近までの約12万5千年前の海成段丘の分布標高に不連続や隆起傾向は認められないことを確認しました。
(2010年6月3日 お知らせ済)
本年7月17日から18日にかけて原子力安全・保安院が実施した泊発電所周辺の地質・地質構造に関する現地調査※1における委員からの意見について、当社は、原子力安全・保安院から、それらを整理したコメントをいただきました。
コメントの内容は以下のとおりです。
- 約12万5千年前に形成された海成段丘※2の評価において、間接的な評価指標となるデータ(約12万5千年前に形成された海成段丘以外の海成段丘の分布状況に関するデータ等)の補足、整理をすること
- 約12万5千年前に形成された海成段丘における山側の地質データの補足、整理をすること
現地調査では、当社の評価※3について、おおむね理解をいただいていると考えていますが、今回示されたコメント内容および原子力安全・保安院からの指示を踏まえ、補足的な調査(地表地質踏査、ボーリング調査等)や資料の整理を行います。
この調査結果等については、先に実施した調査結果とともに国の委員会等において説明し、当社の評価の妥当性を確認していただくことを考えています。
今後の補足的な調査は、具体的な調査内容の検討を行い、準備が整い次第、順次着手していきます。
なお、今回の補足的な調査は、間接的な評価指標となるデータなどを蓄積し、当社の評価の客観性、信頼性をより一層高めるものであり、これまでの当社の評価が変わるものではありません。
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※1
耐震安全性評価の内容確認作業の一環として行われた原子力安全・保安院主催の現地調査
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※2
過去の海水面が高い時代に、堆積又は侵食により形成された平坦面が、海水面の下降および陸の隆起により、現在、陸に階段状の平地として残っている地形
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※3
泊村付近から神恵内村付近までの海成段丘堆積物(海成段丘を構成する堆積物)、基盤岩(海成段丘堆積物に対して下位に分布する岩盤)等の分布より、約12万5千年前に形成された海成段丘の分布標高に不連続や系統的な隆起傾向は認められないとするもの