泊発電所2号機の定期検査の状況について
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2008年7月24日
泊発電所2号機(加圧水型軽水炉、定格電気出力57万9千キロワット)は、平成20年3月13日より平成20年6月中旬にかけ、第13回定期検査を実施します。
国内加圧水型(PWR)プラントにおいて、蒸気発生器1次冷却材入口管台溶接部にき裂が認められた事例に鑑み、経済産業省原子力安全・保安院より指示があり、蒸気発生器出入口管台溶接部の内表面の点検を実施します。
(平成20年3月6日 お知らせ済)
泊発電所2号機において2台ある蒸気発生器(SG)の1次冷却材出入口管台溶接部の内表面の点検を実施した結果、A−SG入口管台溶接部で3箇所(最大長さ約13mm)、B−SG入口管台溶接部で10箇所(最大長さ約10mm)の有意な信号指示を確認しました。
(平成20年4月9日 お知らせ済)
原因については、SGの製造時、入口管台とセーフエンド*1を600系ニッケル基合金で溶接し、内表面をグラインダ施工(研削)*2とバフ施工*3による仕上げを行った際に、局所的にグラインダ施工(研削)の跡が残った部位や、一部手直し溶接後にグラインダ施工(研磨)による仕上げを行った部位に高い引張残留応力が発生し、1次冷却材環境下における応力腐食割れが発生したものと推定しました。
この対策として切削装置にてSG入口管台溶接部の内表面全周を切削し、浅い割れを除去した後、必要によりグラインダ施工(研削)にて部分的に深い割れを除去します。なお、割れ等が除去されたことについてはPT*4により確認します。
その後、深い割れを除去した部位について、600系ニッケル基合金で肉盛溶接を行った上で、溶接部内表面全周をより耐食性に優れた690系ニッケル基合金により肉盛溶接を行い復旧します。また、念のため、当該部の残留応力低減のためバフ施工を実施します。
(平成20年4月22日 お知らせ済)
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*1:
セーフエンド
蒸気発生器(炭素鋼)と1次冷却材管(ステンレス製)を接続するための短管。 -
*2:
グラインダ施工
溶接部表面等に対して、電動工具等に取り付けた円形状の砥石で研削または研磨を行うこと。 -
*3:
バフ施工
溶接部表面等に対して、電動工具等に取り付けた砥粒を付着させた布ペーパーを何枚も円形状に組み合わせたもの(バフ)で、グラインダ施工より細かな研磨を行なうこと。 -
*4:
浸透探傷試験(PT)
試験体表面に開口している傷を目で見やすくするため、可視染料の入った高浸透性の液を浸透させた後、余分な浸透液を除去し、現像液により浸透指示模様として観察する方法。
当社は、切削装置にてSG入口管台溶接部の内表面全周を切削し、全ての割れを除去しました。
その後、溶接部内表面全周をより耐食性に優れた690系ニッケル基合金により肉盛溶接を行い復旧しました。
また、念のため、当該部の残留応力低減のためバフ施工を実施しました。
本作業終了に伴い、SG入口管台溶接部の健全性確認のため、電気事業法に基づく国の使用前検査のうち原子炉起動前に必要な耐圧・漏えいなどの検査を昨日23日までに終了しましたのでお知らせします。
今後は、準備が整い次第、発電を再開し、定格熱出力一定運転状態において、国の最終的な使用前検査を受検する予定です。
また、本件については、安全協定に基づき北海道および地元4カ町村に連絡済みです。