定期的(毎月)に通報連絡し、公表した事象(区分Ⅳ)(2026年2月)
令和7年度第3四半期原子力規制検査結果について
(泊発電所3号機 連結送水管送水口及び消火ポンプの使用不可時における代替措置の未実施)
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原子力規制検査結果の概要
2026年2月25日の原子力規制委員会において、令和7年度(第3四半期)原子力規制検査※1結果が原子力規制庁より報告され、その後、原子力規制委員会より、令和7年度(第3四半期)原子力規制検査結果が事業者に通知されました。
その結果、以下の内容が「安全重要度評価:緑※2/深刻度レベル評価:SLⅣ(通知なし)※3」と判断されました。 -
指摘事項の内容
泊発電所3号機で火災が発生した際には、通常、建屋内に設置している消火ポンプを使用して消火活動を行うこととしており、消火ポンプが点検等で使用できなくなる場合は、消防車を経由して屋外の連結送水管送水口※4から屋内消火栓へ送水することとしています。
本件は、当社が連結送水管送水口周辺で実施した安全対策工事(敷地地下水位上昇対策工事の掘削工事)に伴い、2024年7月25日から2025年6月2日までの約10カ月間、当該送水口を使用した消火活動が実施できない状態であったことに加え、この期間のうち、2024年10月6日から10月11日までの6日間、点検作業に伴い消火ポンプ全台が使用できない状態であったにもかかわらず、代替措置が実施されていませんでした。
このことは、早期の消火に支障を及ぼすことは明らかであることから、「発電用原子力設備に関する技術基準を定める命令」の「(火災による損傷の防止)第四条の二第一項第二号イ」の早期に消火を行える検出設備及び消火設備を施設することを満足することに失敗している状態である。また、この失敗は合理的に予測可能であり、予防する措置を講じることが可能であったことから、パフォーマンス劣化に該当するとともに、「望ましくない結果を防止するために起因事象に対応する系統、設備の動作可能性、信頼性及び機能性を確保すること」に悪影響を及ぼすことから、検査指摘事項に該当し、「安全重要度評価:緑/深刻度レベル評価:SLⅣ(通知なし)」と判断されました。 -
当社の対応について
本指摘事項の対応として、以下の対策をマニュアル(細則)として定め、再発防止を図っています。
- 掘削担当は建屋外壁近くを掘削する場合、工事前に外壁近くの消火設備に影響が無いか所内周知により確認を行う。
- 建屋担当は図面及び現地の確認を行い、掘削担当と確認結果を共有する。
- 掘削担当は確認結果を基に対策を行う。
さらに今回の事象に至った要因を深掘りし、有効な対策が取れるよう当社の改善措置活動の中で適切に対処していきます。
- ※1原子力規制検査
原子力規制庁の検査官が事業者の保安活動全般を対象に、必要とする情報や場所に常時自由にアクセスできる環境下で監視・監督するもの。 - ※2安全重要度評価「緑」
「安全重要度」は、原子力施設の安全確保に対する劣化の程度により「赤」「黄」「白」「緑」の順に区分される。安全重要度「緑」は、安全確保の機能または性能への影響があるが、限定的かつ極めて小さなものであり、事業者の改善措置活動により改善が見込める水準であるものに適用される。 - ※3深刻度レベル評価「SLⅣ」(SL:Severity Level)
「深刻度レベル」は、検査指摘事項等の深刻度に応じて「SLⅠ」「SLⅡ」「SLⅢ」「SLⅣ」の順に区分される。深刻度「SLⅣ」は、原子力安全上または核物質防護上の影響が限定的であるもの、またはそうした状況になり得たものに適用される。「通知なし」は、原子力規制庁による規制措置が不要であると判定されたもの。 - ※4連結送水管送水口
連結送水管の送水口は、泊発電所では消火ポンプの点検や故障により屋内消火水が確保できない場合に、消防隊が防火水槽などを水源として消防車から消防ホースを経由して建物内配管へ送水するための設備。
<参考>