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定期的(毎月)に通報連絡し、公表した事象(区分Ⅳ)(2025年9月)

泊発電所3号機 湧水ピット水のオーバーフロー事象について

  1. 事象の概要

    2025年9月17日(水)朝方の一時的な豪雨により湧水が増加し、泊発電所3号機原子炉補助建屋地下2階にある湧水ピットポンプの排水能力を上回ったことにより、湧水ピット水がオーバーフローする事象が発生しました。
    湧水ピットからオーバーフローしたことにより、湧水ピットポンプエリア(非管理区域)の床面から最大約18cm浸水しましたが、設備被害は無いことを確認しております。
    また、本事象による、環境への放射能の影響はありません。
    なお、泊発電所1,2号機には、同様な事象は発生しておりません。

  2. 状況

    1. 浸水量(非管理区域):約3.3m3
    2. 湧水ピット容量:約15.3m3
    3. 環境への影響:なし
    4. 降雨量(当社気象観測所雨量計)

      • 時間最大雨量(5:00~6:00):29mm/hr
      • 10分間最大雨量(5:30~5:40):18mm/10min
  3. 原因

    泊発電所3号機原子炉建屋周辺において、湧水集水管の点検設備設置のための掘削工事を行っておりました。本工事の実施に当たっては、雨量強度を54mm/hr(9mm/10min)に設定し、原子炉建屋周辺の背後法面から流れてくる雨水が掘削箇所に直接流入しないよう、掘削工事期間中は仮排水路を設けて雨水を堰き止め、既設排水路に導水する対策を行っておりました。(添付資料-2参照)
    2025年9月17日(水)朝方の一時的な豪雨(10分間最大雨量:18mm)により、仮排水路の高さを超えて掘削箇所に雨水が流入し、集水管を通じて湧水ピットへ導水される雨水が急激に増加し、湧水ピットポンプの排水能力を上回ったことにより、湧水ピット水がオーバーフローに至ったものです。
    今回、本事象が発生したのは、近年の短時間(ゲリラ)豪雨に対する検討・対策が十分ではなかったことが原因と考えております。

    原子炉建屋周辺の掘削工事について
    原子炉建屋等の主要建屋は、地下水(湧水)による揚圧力(建屋を浮き上がらせようとする力)が作用しないように、集水管を通じて湧水ピットへ集水し、屋外へ排水する設計としております。
    この集水管の信頼性向上を目的として、集水管内部を定期的に点検するための点検設備(点検口)を設置するため、現在、掘削工事を実施しています。
    本事象は、掘削工事に伴い、掘削箇所に雨水が流入したことにより発生した事象ですが、工事が終了(掘削箇所の埋戻しおよび舗装が完了)すると、今回のような事象は発生することはありません。

  4. 今回の浸水事象を踏まえた対策

    本事象を踏まえ、以下の対策を行いました。

    1. 仮排水路について、10分雨量で20mmの雨量を排水できるよう水路の嵩上げを行いました。
    2. 現状対策において、仮排水路の高さを超えて雨水が掘削箇所に流入する場合も想定して、掘削箇所に手動で起動する排水ポンプ4台を設置していましたが、これを自動で起動する排水ポンプ6台に変更し、湧水ピットへの雨水流入を低減することとしました。

添付資料