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身近にある放射線

放射線と聞くと、特別なもののように感じますが、わたしたちは毎日いろいろな場面で放射線を受けています。
放射線には自然放射線と人工放射線がありますが、受ける放射線の量が同じであれば、影響は同じです。

自然放射線

自然放射線は4つのルートから受けています。

  1. (1)宇宙
    地球誕生から現在まで、常に放射線(宇宙線)が降り注いでいます。
  2. (2)大地
    岩石の中などに含まれる放射性物質から放射線が出ています。
  3. (3)食べ物
    食品中に含まれる「カリウム40」などの放射性物質を食事により体内に取り込んでいます。
  4. (4)空気
    空気中には放射性物質である「ラドン」などがあり、呼吸をすることで体内に取り込んでいます。

これら自然から受ける放射線の量は、世界平均で1人あたり年間2.4ミリシーベルト、日本平均では年間約2.1ミリシーベルトです。
自然放射線は国や地域によりばらつきがあり、また、国や地域の中でも差があります。

食べ物の中の放射性物質

食べ物には、カリウム40や炭素14などの放射性物質が含まれています。
例えば、1kgあたり、肉や魚には100ベクレル、米や食パンには30ベクレルのカリウム40が含まれています。
食べ物などから取り込んだ放射性物質は、わたしたちの体内に存在します。
ただし、体内の放射性物質はずっと減らずに蓄積していくということはありません。これは、体が常に代謝や排出をしており、また、放射能は時間とともに減少するためです。

食べ物の中の放射性物質

【参考文献:内閣府ほか「放射線リスクに関する基礎的情報」(平成27年10月)、(一財)日本原子力文化財団「教えて!気になる放射線」(2015.10)】

人工放射線

人為的に作り出される人工放射線は、さまざまな分野で利用されています。

  1. (1)医療分野
    エックス線撮影や、CT検査などで人工放射線が利用されています。また、医療器具の滅菌などにも利用されています。
  2. (2)農業分野
    発芽防止を目的としたジャガイモへの照射や、品種改良を目的とした花への照射などに利用されています。
  3. (3)工業分野
    ゴムに放射線をあてることで強度を高めたラジアルタイヤを製造したり、耐熱性を高めた電化製品のコードを製造したりするなど、材料の加工などに利用されています。
  4. (4)その他
    放射性物質である炭素14の割合を調べることによって、遺跡や遺物の年代測定に利用されています。

さまざまな分野で利用される人工放射線

【参考文献:文部科学省「知っておきたい放射線のこと」(平成23年10月)、経済産業省・資源エネルギー庁「放射線とくらし」(2008年11月)】