原子力規制庁による泊発電所の令和3年度第4四半期原子力規制検査の状況について |
2022年4月22日
本日、原子力規制庁より、令和3年度第4四半期における泊発電所の原子力規制検査※1の状況として、原子力規制検査報告書(案)が公表されました。
同報告書(案)にて示された内容に係る経緯および評価結果は以下の通りです。
なお、同報告書(案)については、今後、事業者からの意見聴取プロセスを経て、後日開催される原子力規制委員会へ報告され、内容が確定となります。
【経緯】
- 2021年7月の他社の原子力規制検査結果の報告において、緊急時対策室の緊急用のフィルタユニットに関する指摘があったことから、当社が行う泊発電所の改善措置活動として、フィルタユニットの点検計画の策定状況を確認しました。
- その結果、代替緊急時対策所※2の換気設備の一部である非常用循環フィルタユニットの「外観点検」や「差圧確認」の点検計画については定めていたものの、フィルタユニット内に組み込まれているよう素フィルタ※3の交換頻度は定めていなかったことを確認しました。
- このフィルタユニットについては、3号機の第8回工事計画認可申請書に記載し、同申請書が認可された2006年4月28日以降は、同申請書の添付資料の評価に用いた性能を維持するために定期的な交換および性能検査を実施する必要がありました。
また、泊発電所原子炉施設保安規定第118条(施設管理計画)の「6.保全計画の策定」では、設備の点検計画を策定し、必要な機能が維持できるように管理を行うこととしておりますが、当該よう素フィルタの定期的な交換および性能検査の計画を策定しておりませんでした。
【原子力規制検査報告書(案)における評価結果】
- 安全重要度評価:緑※4
- 深刻度レベル評価:SLⅣ(通知なし)※5
当該よう素フィルタにつきましては、性能を確認済の新品に既に交換を行っております。
また、今回の事象に対する原因究明および対策については、引き続き、当社の改善措置活動の中で適切に対処してまいります。
- ※1原子力規制検査
原子力規制庁の検査官が事業者の保安活動全般を対象に、必要とする情報や場所に常時自由にアクセスできる環境下で監視・監督するもの。 - ※2代替緊急時対策所
泊発電所で重大事故等が起こっても円滑に対処できるよう高台に設置した緊急時対策所が使用できない場合に備えた代替の施設。 - ※3よう素フィルタ
放射性よう素を吸着するためのフィルタ。 - ※4安全重要度評価「緑」
「安全重要度」は、原子力施設の安全確保に対する劣化程度の高い方から「赤」「黄」「白」「緑」の順に区分される。安全重要度「緑」は、安全確保の機能または性能への影響があるが、限定的かつ極めて小さなものであり、事業者の改善措置活動により改善が見込める水準であるものに適用される。 - ※5深刻度レベル評価「SLⅣ」(SL:Severity Level)
「深刻度レベル」は、検査指摘事項等の深刻度に応じて「SLⅠ」「SLⅡ」「SLⅢ」「SLⅣ」の順に区分される。深刻度「SLⅣ」は、原子力安全上または核物質防護上の影響が限定的であるもの、またはそうした状況になり得たものに適用される。「通知なし」は、原子力規制庁による規制対応措置が不要であると判定されたもの。
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