「九州電力株式会社玄海原子力発電所第3号機で確認された充てんポンプ主軸の折損を踏まえた確認等について(指示)」に対する報告 |
2012年5月23日
平成24年4月23日、原子力安全・保安院より「九州電力株式会社玄海原子力発電所第3号機で確認された充てんポンプ主軸の折損を踏まえた確認等について(指示)」を受領しました。指示文書の内容は以下のとおりです。
- 安全上重要な設備のうち、同型のポンプ※1が設置されているか確認すること。
- 上記1の結果、同型ポンプが設置されていることが確認できた場合、同型ポンプへの気体の流入などにより、運転中の同型ポンプの主軸に異常な振動が発生する可能性について評価を行うこと。
- 上記2の結果、異常な振動が発生する可能性がある場合、同型ポンプの主軸の加工方法、製作方法を考慮した上で、その異常な振動で主軸が折損に至るかどうか評価を行うこと。
-
※1
主軸が損傷した玄海原子力発電所3号機の充てんポンプと同様の型式のポンプのこと
- 指示事項に基づく確認および評価結果
当社は上記指示に基づき、泊発電所の状況について確認および評価を行い、本日、原子力安全・保安院に報告しました。概要は以下のとおりです。-
(1)対象ポンプの確認結果
泊発電所1~3号機の安全上重要な設備のうち、同型(遠心式)のポンプを確認したところ、以下の16機種が抽出されました。
- 充てんポンプ
- 1次冷却材ポンプ
- 高圧注入ポンプ
- 余熱除去ポンプ
- 格納容器スプレイポンプ
- 燃料取替用水ポンプ
- ほう酸ポンプ
- 空調用冷水ポンプ
- 電動補助給水ポンプ
- タービン動補助給水ポンプ
- 原子炉補機冷却水ポンプ
- 原子炉補機冷却海水ポンプ
- 非常用ディーゼル発電機 温水循環ポンプ
- 非常用ディーゼル発電機 燃料弁冷却水ポンプ
- 非常用ディーゼル発電機 シリンダ冷却水ポンプ
- 非常用ディーゼル発電機 清水ポンプ
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(2)主軸に異常な振動が発生する可能性についての評価結果
抽出した16機種のポンプについて、主軸に異常な振動が発生すると考えられる要因を検討したうえで評価しました。
その結果、玄海原子力発電所と同様に、プラントが長期停止期間中の場合、サンプリングや機器点検のためのドレン操作により系統内の保有水が減少すると、体積制御タンクの低水位期間が継続し、当該タンクのガスが配管に流入する可能性のあることがわかりました。
このタンクを水源とする同型ポンプとして、泊発電所3号機の充てんポンプがありますが、現在実施中の第2回定期検査期間内に、配管内に流入したガスを連続的に抜くことができるベントラインを設置することから、ガスが充てんポンプに流入することはなく、異常振動の発生要因とはなりません。また、その他のポンプについては、異常振動の発生要因は確認されませんでした。
以上のことから、泊発電所の同型ポンプについては、主軸に異常な振動が発生する可能性はないと評価しました。
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(3)異常な振動が発生する可能性がある同型ポンプ主軸の健全性評価結果
前項(2)の結果より、評価対象となるポンプはありませんでした。
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(1)対象ポンプの確認結果
- まとめ
原子力安全・保安院の指示事項に基づき評価した結果、泊発電所1~3号機の安全上重要な設備のうち、同型ポンプについては、主軸に異常な振動の発生する可能性はなく、ポンプ主軸の健全性が損なわれることがないことを確認しました。
【添付資料】
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