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プレスリリース 2022年度

北海道電力 苫東厚真発電所4号機 AIを活用したボイラー燃焼調整最適化支援システムの開発・導入について

2022年9月14日

北海道電力株式会社
株式会社IHI

 北海道電力株式会社(以下、北海道電力)と株式会社IHI(以下、IHI)は、IHI製ボイラーを採用している苫東厚真発電所4号機(定格出力:70万kW、使用燃料:石炭)において、AIによるボイラー燃焼調整※1最適化支援システムを共同開発し、運用を開始しました。

 これまで、苫東厚真発電所4号機では、北海道電力の発電所運転員とIHIの技術員により約2年に1回行われる定期点検にあわせてボイラーの燃焼調整を実施し、効率的な運転に努めてきました。
 このたび、より効率的な運転手法を追求する中で、DXの取り組みとして、AIを活用し、日々変化するボイラーの燃焼状態を、逐次、最適な状態に調整することができるシステムの実用化に成功しました。
 本システムは、ボイラーにおけるリアルタイムの運転データと最適な燃焼状態のモデルデータとの差異をAIが自動解析し、燃焼調整に最適な設定を発電所運転員へ通知するものです。

 本システムの開発にあたり、北海道電力は最適な燃焼状態のモデルとなる運転データを採取し、IHIはこのデータに基づくシステムの構築を担いました。また、両社で、AIの提案の妥当性を実機により確認する試験を行い、これまで行ってきた燃焼調整と同等の調整が可能であることを確認しました。
 本システムを導入することで、発電所運転員が日常的にボイラーの燃焼調整を実施できるようになるため、ボイラー効率の経時的な低下を抑制するとともに、ボイラー関連機器の運転コスト低減が見込めます。さらに、ボイラー内で局所的に高温となる状況を回避することでボイラーの寿命消費の低減が期待できます。

 今後も、両社はDXを通じて火力発電所の効率的かつ安定的な運転に取り組んでまいります。

※1 ボイラー燃焼調整
各種運転データやボイラー内の火炎の状態から燃焼状態に偏りがある場合、ボイラー各部へ燃焼用空気を分配する装置により、火炎の位置などを変化させることで、最適な燃焼状態に調整する作業。

(参考)会社概要

北海道電力株式会社(「DX認定※2」取得:2022年2月)

  • 代表者:代表取締役社長執行役員 藤井 裕
  • 所在地:〒060-8677 札幌市中央区大通東1丁目2番地
  • 事業内容:電気事業、電気通信事業、各種コンサルティング・エンジニアリングなど
  • URL:

株式会社IHI(「DX認定」取得:2021年3月、「DX銘柄※32022」選定:2022年6月)

  • 代表者:代表取締役社長 井手 博
  • 所在地:〒135-8710 東京都江東区豊洲三丁目1番1号
  • 事業内容:資源・エネルギー・環境、社会基盤・海洋、産業システム・汎用機械および航空・宇宙・防衛の事業
  • URL:
  1. ※2 DX認定
    「デジタルによって自らのビジネスを変革する準備ができている状態(DX-Ready)」であることが確認できた企業を、国が認定するもの。
  2. ※3 DX銘柄
    デジタル技術を前提として、ビジネスモデル等を抜本的に変革し、新たな成長・競争力強化につなげていく「DX」に取り組む企業を、国が選定するもの。DX銘柄2022は、33社が選定された。

(参考)苫東厚真発電所設備概要

ユニット 1号機 2号機 4号機
運転開始 1980年10月 1985年10月 2002年6月
出力 350,000kW 600,000kW 700,000kW
使用燃料 石炭 石炭 石炭

【添付資料】

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