南早来変電所大型蓄電システムの実証試験開始について |
2015年12月25日
北海道電力株式会社(以下「北電」)と住友電気工業株式会社(以下(「住友電工」)は、経済産業省が一般社団法人新エネルギー導入促進協議会(代表理事:柏木孝夫)を通じて募集する「平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業」に共同で応募し、審査を受けておりましたが、このたび、補助事業として採択されました。
事業期間は、平成25年度~平成29年度の5ヵ年とし、平成26年度末までに設置工事を完了、その後3年間で実証試験を実施してまいります。北電と住友電工が共同で平成25年7月に開始した「平成24年度大型蓄電システム緊急実証事業」については、地質調査の結果等から、蓄電池建屋の建設に相応の期間を要することが判明したため、本実証事業の終了時期を1年延長し、平成30年度末を目途に取り進めることといたしました。(平成27年12月目途に設置工事を完了し、その後3年間で実証試験を実施)
北電と住友電工が共同で進めてきた、南早来変電所(所在地:北海道勇払郡安平町)における大型蓄電システム(レドックスフロー電池、定格出力15,000kW、容量60,000kWh)の設置工事が完了し、本日より実証試験を開始いたしました。
本実証設備の蓄電容量は、レドックスフロー電池としては世界最大級の規模となります。
北電は住友電工と共同で、本実証設備を用い、今後3ヵ年程度の実証期間で、風力発電や太陽光発電の出力変動に対する新たな調整力としての性能実証、および最適な制御技術の開発等に取り組み、両社のもつ技術を結集し、再生可能エネルギーの更なる導入拡大に向け取り組んでまいります。
<実証事業期間>
設置工事:平成25年7月~平成27年12月
実証試験:平成27年12月~平成31年3月(予定)
<実証試験項目>
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蓄電池を周波数調整用電源とみなした周波数変動抑制制御手法の開発
これまで火力発電や水力発電が担ってきた周波数調整機能と大型蓄電システムを組み合わせることにより、周波数調整力に与える効果を検証 -
蓄電池による、余剰電力(下げ代)対策運転手法の開発
風力発電や太陽光発電の出力予測等に基づき、大型蓄電システムを効果的に運転することにより、再生可能エネルギーの出力増加に伴い発生する余剰電力を減少させる効果を評価 -
レドックスフロー電池の性能評価
大型蓄電システムの性能評価、システム効率評価など
(周波数変動抑制制御および余剰電力(下げ代)対策運転の制御手法例は、別添参考資料のとおり)
<実証事業のイメージ>
<実証事業の主なスケジュール>
<大型蓄電システムの写真>
左:蓄電池建屋外観 右:建屋内の電解液タンク
【参考】
- PDFファイルを開きます。周波数変動抑制制御および余剰電力(下げ代)対策運転の制御手法例 [PDF:243KB]