苫東厚真発電所1号機の停止について(第2報) |
2013年1月11日
苫東厚真発電所1号機(所在地:勇払郡厚真町、定格出力:35万kW、使用燃料:石炭)につきましては、昨年12月23日より微粉炭機※11台を停止し、粉砕部の定期的な取り替え作業を実施しております。
これによる出力減を補うため、必要に応じ軽油助燃※2を行っておりましたが、本日(1月7日)、軽油バーナー※3の噴霧状態が通常と異なることを確認※4したことから、原因調査のため軽油助燃を中止し、5時46分より上限出力を28万kWに抑制しました。
苫東厚真発電所1号機(所在地:勇払郡厚真町、定格出力:35万kW、使用燃料:石炭)は、軽油バーナーの噴霧状態が通常と異なることを確認したことから、上限出力を28万kWに抑制しておりました。原因調査のため、軽油バーナーや微粉炭管等の点検を進めている中、ガス再循環通風機※5のダクト上部より発火を確認したことから、本日11時45分に発電を停止いたしました。
なお、この発電停止により、周波数が一時的に49.58Hzまで低下したため、北本連系設備を通じて緊急受電を実施いたしました。
当社の初期消火活動実施後、消防の現地確認により13時30分に鎮火を確認しました。現在、原因等について調査中です。
現時点では電力供給に支障を生じる状況ではありません。
しかしながら、現在、音別発電所2号機(所在地:釧路市、定格出力:7.4万kW、使用燃料:軽油)も停止しており、発電設備のさらなる計画外停止や北本連系設備が停止した場合には、極めて厳しい状況になることも想定されます。
お客さまには、これまで節電に対してご協力いただき厚くお礼申し上げます。
引き続き節電への取り組みにつきまして一層のご配慮を賜りますようお願い申し上げます。
需給状況に大きな変動があった際には、速やかにお知らせしてまいります。
- ※1 微粉炭機:
石炭をボイラーで燃焼するために微粉状に粉砕する装置。苫東厚真発電所1号機においては、5台設置している。 - ※2 軽油助燃:
微粉炭機の停止による出力減少を補うため、石炭の代わりに軽油を燃焼させて、出力を確保すること。 - ※3 軽油バーナー:
軽油をボイラー内で燃焼させる装置であり、バーナー先端のノズルチップから軽油を噴霧(霧状に噴射)させて燃焼させる構造となっている。 - ※4 軽油バーナーの噴霧状態が通常と異なることを確認:
軽油バーナーが正常に燃焼している場合は、軽油バーナー消火後、バーナー本体が「乾いた」状態となっているが、今回、バーナー本体に軽油が付着し「湿った」状態となっていたもの。 - ※5 ガス再循環通風機:
ボイラー排ガスの一部をボイラー内部へ再循環し蒸気温度制御を行う装置。
<本日(1月11日)の需給状況>
(単位:万kW)
変更後 | 変更前 | |
---|---|---|
ピーク時供給力 | 589 | 605 |
予想最大電力 | 542 | 542 |
供給予備力 | 47 | 63 |
(注) 変更後のピーク時供給力には他事業者からの電力調達分などによる追加分を含んでおります。
【添付資料】
苫東厚真発電所1号機 ボイラーの概要図 [PDF:14KB]