「緊急安全対策等の報告書における誤りの有無の調査等について(報告)」の提出について |
2011年9月28日
9月15日、原子力安全・保安院より「緊急安全対策等の報告書の誤りを踏まえた対応について(指示)」を受領しました。指示文書の内容は以下のとおりです。
本指示に従い報告書内容の誤りの有無を調査するとともに、誤りがあった場合は、原因の究明および再発防止策の策定を行って、その結果を9月28日までに原子力安全・保安院に報告致します。
【原子力安全・保安院からの指示内容】
原子力安全・保安院(以下「当院」という。)は、本日、複数の電気事業者から、以下の(1)、(2)、(5)、(6)の指示文書に基づき各事業者から報告された内容について、誤りが確認された旨の報告を受けた。
当該報告によると、図面からの寸法の読み取りに係る誤り等があったものの、各指示に基づいて行った各事業者の評価結果および対策内容への影響はないとしている。
しかしながら、今回、複数の事業者において報告内容に誤りがあったことを踏まえ、以下の指示に基づいて報告を行った原子力事業者に対して、当院へ提出した同指示に基づく報告の内容について誤りの有無を調査し、誤りがあった場合は、誤りが発生した原因の究明及び再発防止策の策定を行い、その結果について9月28日までに当院に対し報告することを指示する。
- (1)平成23年3月30日付け「平成23年福島第一・第二原子力発電所事故を踏まえた他の発電所の緊急安全対策の実施について(指示)」(平成23・03・23原第7号)
- (2)平成23年4月15日付け「原子力発電所及び再処理施設の外部電源の信頼性確保について(指示)」(平成23・04・15原院第3号)
- (3)平成23年4月21日付け「福島第二原子力発電所の緊急安全対策の実施について(指示)」(平成23・04・20原第20号)
- (4)平成23年5月1日付け「平成23年福島第一・第二原子力発電所等の事故を踏まえた再処理施設の緊急安全対策の実施について (指示)」(平成23・04・28原第72号)
- (5)平成23年6月7日付け「平成23年福島第一原子力発電所事故を踏まえた他の原子力発電所におけるシビアアクシデントへの対応に関する措置の実施について (指示)」(平成23・06・07原第2号)
- (6)平成23年6月7日付け「原子力発電所等の外部電源の信頼性確保に係る開閉所等の地震対策について(指示)」(平成23・06・07原院第1号)
- (7)平成23年6月15日付け「原子力発電所におけるシビアアクシデントへの対応に関する措置を踏まえた再処理施設における措置の実施について (指示)」(平成23・06・13原第10号)
(当社の調査対象は、(1)、(2)、(5)、(6)の指示文書に基づく報告書)
当社は、上記指示に基づき、緊急安全対策等の報告書における誤りの有無の調査結果について、本日、原子力安全・保安院に報告しました。
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報告書における誤りの有無の調査
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(1)対象報告書
平成23年9月15日付け原子力安全・保安院指示文書に対応して当社が調査すべき報告書は、以下のとおりです。- ・「泊発電所における緊急安全対策について(実施状況報告書)(補正版)」(H23年5月2日提出)
- ・「泊発電所の外部電源の信頼性確保に係る報告書」(H23年5月16日提出)
- ・「平成23年福島第一原子力発電所事故を踏まえたシビアアクシデントへの対応に関する措置に係る実施状況報告書」(H23年6月14日提出)
- ・「泊発電所の外部電源の信頼性確保に係る開閉所等の地震対策について(報告)」(H23年7月7日提出)
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(2)調査方法
対象報告書で、報告内容の妥当性を判断する上で必要な記載に対して、誤りの有無を調査しました。
調査に当たっては、記載の根拠となる図書等を収集整理した上で誤りの有無を確認し、更にその作業を行なった以外のものも記載内容全般について確認をすることとしました。 -
(3)調査結果
調査の結果、平成23年5月2日に提出した報告書「泊発電所における緊急安全対策について(実施状況報告書)(補正版)」に対策の内容及びその妥当性評価に影響を与えないごく軽微な誤りが2箇所確認されました。- [1]安全系計装用電源容量の数値が、元となる設計図書記載値と相違していました。
記載の数値は、元となる設計図書から転記した際に誤ったもので、参考に掲載したものであることから問題はありません。 - [2]蒸気発生器2次側および使用済燃料ピットへの必要補給水量の積算グラフに記載された日数について、7日と記載するべきところを2日と記載していました。
グラフに補足情報として期間日数を枠で囲んで強調表示した日数の誤記であり、グラフ以外には使用していないため問題はありません。
なお、それ以外の報告書における誤りは確認されませんでした。
- [1]安全系計装用電源容量の数値が、元となる設計図書記載値と相違していました。
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- 誤りが発生した原因と再発防止策
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(1)推定原因
今回の記載誤りについては、記載内容を確認する体制及び確認方法が不明確であったことが原因であると推定されました。 -
(2)再発防止策
記載内容を確認する体制及び確認方法が不明確であったことを踏まえ、今後、社外に提出する報告書で原子力発電所の安全性に係るものについては、今回行った確認と同様のダブルチェック体制及び方法で確認することとします。
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報告の詳細については、添付資料をご覧下さい。
なお、誤りがあることが確認された報告書「泊発電所における緊急安全対策について(実施状況報告書)(補正版)」については、訂正を行うとともに、本日、国に報告書を再提出しました。
【添付資料】
緊急安全対策等の報告書における誤りの有無の調査等について(報告)(概要) [PDF:467KB]