2011年度経営計画の概要 |
2011年4月28日
2011年3月11日、東日本大震災により、東北・関東地方を中心に未曾有の被害が発生しました。被災された皆さまには心よりお見舞い申し上げます。
また、このたびの東京電力福島第一原子力発電所で発生した事故により、皆さまには大変なご心配をおかけしておりますことを、お詫び申し上げます。
当社は、東北・関東地方を中心とした広範囲かつ長時間にわたる停電に対し、応援要員の派遣や移動発電機車などの資機材の提供、北海道と本州を結ぶ北本連系設備を通じた最大限の電力融通を実施してきております。今後も、東北電力および東京電力管内における災害復旧に向けて、可能な限りの支援を継続してまいります。
一方、泊発電所では、福島第一原子力発電所で発生した事故を受け、全交流電源の喪失を想定し、移動発電機車を事故発生後、速やかに配備いたしました。その後、交流電源などを喪失した場合においても炉心や使用済燃料の損傷を防止することを目的とした緊急安全対策を実施いたしましたが、さらなる安全性の向上を目指し、中長期的な対策についても自主的に実施してまいります。
今後、今回の事故を踏まえた国の技術基準などの改正に基づく新たな対策にも適切に対処し、泊発電所の安全対策に万全を期してまいります。
今回の東日本大震災の影響は、原子力発電の問題のみならず、今後のわが国の経済・社会面における様々な分野に広がっていくものと考えられます。当社の事業活動も少なからずこれらの影響を受ける可能性があることから、これらの状況を見極めつつ、当社として必要な対策を的確に講じてまいります。
電気は人々の生活や産業の基盤であると認識しております。原子力発電の安全性の確保を大前提に、今後も堅調な増加が想定される電力需要に対応するため、LNG火力発電所の導入に向けた検討を進めてまいります。また、経年化が進む電力供給設備に対して、的確な点検・保守を行うとともに、安定供給を担う人材の育成や技術・技能の継承にも取り組んでまいります。
さらに、低炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの導入拡大に取り組み、需要面では、省エネ性や環境性に優れたヒートポンプ電化の普及に努めてまいります。
当社では、こうした状況を踏まえて、今後3年間のほくでんグループの事業運営の方向性を示すものとして、「電力の安定供給の確保」「省エネに資するヒートポンプ電化の推進」「人材育成と技術継承」「新たな経営環境への対応」「地域・社会との共生」を柱とした『中期経営方針(2011~2013年度)』を策定いたしました。
2011年度は、その初年度として、具体的な取り組みを進めてまいります。これらの取り組みを通して、お客さま、地域の皆さま、株主・投資家の皆さまのご期待に沿えるよう、ほくでんグループ一丸となって努力してまいります。今後ともほくでんグループの事業に対し、一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
【添付資料】
2011年度経営計画の概要 [PDF:1412KB]