ページの先頭です

ページ内を移動するためのリンク
本文(c)へ
ここから現在位置です。
現在位置ここまで。

定期的(毎月)に通報連絡し、公表した事象(区分Ⅳ)(平成20年8月)

*:経済産業省原子力安全・保安院が8月4日に原子力安全委員会に報告

平成20年度第1回保安検査結果について

  1. 保安検査結果の概要

    平成20年7月31日付けで、経済産業省 原子力安全・保安院より、平成20年度第1回保安検査報告書が通知され、次の内容が保安規定違反(監視)*1と判断されました。
    この内容については、平成20年8月4日の原子力安全委員会に報告され公表されました。

    *1:「監視」
    「監視」は保安規定違反の区分の一つであり、「今後の日常巡視や保安検査等において、その改善状況について確認していく」事項として、原子力安全・保安院が判断したもの。

  2. 監視事項の内容

    1. (1)

      マネジメントレビュー*2の実施状況
      原子力安全を達成するための、社長が自ら品質マネジメントシステム*3の有効性を評価する活動として、マネジメントレビューがあります。
      このマネジメントレビューへの報告内容を審議するため、管理責任者(発電本部長)は原子力安全・品質委員会*4を開催しますが、今回、本委員会に社長がオブザーバー参加し、その同時間帯でマネジメントレビューを実施していることから、社長が主体となって報告を受け、レビューし、指示を出す場であるマネジメントレビューと、原子力安全・品質委員会の関連が不明確な運用となっていました。
      また、各部門における品質目標*5の設定では、各課の課題についても反映することとなっていますが、これらが反映されていないなど品質マネジメントシステムの継続的改善につながる有効な品質目標の設定がなされていませんでした。
      以上の2点について監視事項と判断されました。

      1. *2:マネジメントレビュー
        社長が、組織の品質マネジメントシステムの有効性を評価するために、年1回以上、自ら行うもので、管理責任者からの報告を受け、それをもとに指示を出すもの。
      2. *3:品質マネジメントシステム
        品質方針及び品質目標を設定するため、並びにその目標を達成するため、組織を指揮し、管理するためのシステム。
      3. *4:原子力安全・品質委員会
        組織全体のコミュニケーションのため、管理責任者である発電本部長が委員長となって開催するもので、マネジメントレビューへの報告事項等についての審議なども行う。
      4. *5:品質目標
        社長が定めた品質方針という品質に関する全般的な方向を、わかりやすくブレークダウンした形で関係する部門が定める具体的な目標である。
    2. (2)調達管理の実施状況
      2号機主給水ポンプミニマムフロー制御弁取替工事について、業務計画から設計・開発の計画及び調達管理の手順の中で、保守管理における設計管理手順が2つの社内要領に分かれて記載されており、そのつながりが不明確であったことから、それぞれ個別に計画に反映すべきものが、反映されていませんでした。
      この点が監視事項と判断されました。
  3. 当社の対応について

    1. (1)マネジメントレビューの実施状況
      社長が実施するマネジメントレビューの位置付けが現状では不明確であることから、マネジメントレビューと原子力安全・品質委員会の位置付けについて再検討し、改善を図ります。
      また、各部門の品質目標の設定や実行計画の作成時には、各部門毎に課題の検討はされていることから、安全性への影響はないと考えていますが、各部門が組織として重点的に取組むべき課題を品質目標に反映するように改善を図ります。
    2. (2)調達管理の実施状況
      保守管理における設計管理手順が不明確であったため、今後記載内容の見直しを行います。

    今後は、原子力安全・保安院による保安検査等において、その改善状況が確認されることとなります。

取放水口モニタおよび放水口ポストのデータ伝送不良について

  1. 事象の概要

    平成20年8月3日(日)13時40分に以下の測定データについて、北海道原子力環境センター(以下、「環境センター」という。)へのデータ伝送不良が発生しました。

    [伝送不良データ]

    • 取水口モニタ(取水口における海水の温度を測定している設備)
    • 放水口モニタ(放水口における海水の温度を測定している設備)
    • 放水口ポスト(放水口における海水の放射能を測定している設備)

    その後、本事象は復旧作業により翌日8月4日(月)19時50分に復帰しました。

  2. 原因

    原因の調査を行った結果、取放水口モニタおよび放水口ポストのデータを収集する海水温度ブイ基地局とそのデータを環境センターに送信するテレメータ送信局間のデータ伝送を行っているそれぞれの局の通信カードに異常が発生したことから、データ伝送が不良となりました。

  3. 対策

    対策として、海水温度ブイ基地局通信カードおよびテレメータ送信局通信カードの交換を行いました。

(参考)発電所からのデータ伝送について

泊発電所では、モニタリングステーションやモニタリングポストでの環境放射線のデータや、取放水口モニタの温度データなどをリアルタイムで北海道原子力環境センターに伝送しています。
さらに、これらのデータは、北海道原子力環境センターから地元自治体の役場などへ伝送され公開されているほか、北海道のホームページでも公開されています。