ページの先頭です

ページ内を移動するためのリンク
本文(c)へ
ここから現在位置です。
現在位置ここまで。

定期的(毎月)に通報連絡し、公表した事象(区分Ⅳ)(平成21年4月)

本件は、平成21年5月8日に公表を行った事象の原因と対策がまとまったことから、6月10日に更新を行っております。

泊発電所3号機 原子炉補助建屋における消火水の漏えいについて

  1. 事象の概要

    平成21年4月21日(火)5時20分頃、消火設備の加圧ポンプ※1が起動停止を繰り返していることを確認し、現場を調査したところ、8時10分頃、原子炉補助建屋4階(管理区域)で消火栓のホース先端部から消火水が漏えいしていることを確認しました。
    直ちに消火栓元弁を閉止し、消火水の漏えいを停止しました。
    漏えい量は、7m3程度でした。
    なお、漏えい水に放射性物質は含まれておらず、発電所外部への漏えいはないことから、環境への影響はありません。
    また、漏えい水による周辺機器への影響もありませんでした。

    ※1:加圧ポンプ
    火災時に消火活動が迅速に行えるように消火系統に一定の水圧を加えるポンプ。

  2. 推定原因

    消火栓元弁の外観点検を実施し、異常が認められなかったことから、分解点検を実施した結果、弁パッキン(ゴム製)が弁体からはみ出ており、弁パッキンには圧痕が確認されました。
    また、調査の結果、当該消火栓は昨年11月4日から11月20日に実施した各消火栓の放水試験時に圧抜きラインとして使用し、ホースを接続してトラックアクセスのシャッターを9時から17時の間一部開放し屋外へ放水していました。
    その際、11月19、20日の寒気により弁近傍の配管途中で凍結した可能性があり、凍結による異常昇圧で弁パッキンが弁体からはみ出した状態であった可能性がありました。
    その状態で弁の開閉操作をすることにより、当該弁は通常の閉止状態より僅かながら開方向側にあった可能性があります。
    その後、長期間かけ弁パッキンが復元することにより面圧が低下し、微小漏えいが発生すると徐々に弁開度が大きくなり当該事象に至ったものと推定しました。

  3. 再発防止対策

    1、2号機では換気空調設備が無いエリアには、凍結防止対策を実施していることから同様の事象は発生していません。
    また、これ以外のエリアでは冬季の定期検査で管理区域のトラックアクセスを長時間開放する必要が生じる場合には屋外に囲いを設けた冬季養生を実施していることからも同様の事象は発生していません。
    3号機においても、今後は1、2号機と同様の運用になることから当該事象が発生する可能性は無いと考えますが、念のため以下の対策を実施します。

    1. (1)消火栓箱内の弁閉止状態が漏えいしないようにきちんと閉まっていることを4月21日に確認しました。
    2. (2)トラックアクセス等のシャッター開閉により一時的に外気が吹き込み、配管の凍結の可能性が否定できない小口径の部分に凍結防止用保温を施工します。

【添付資料】